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天当・ひょう難念仏会

なーむー
あーみー
だ、ぶ、つ

口で南無阿弥陀を唱え大太鼓、小太鼓、大鐘(しょう)を鳴らし、大数珠を回してお天道さまへの感謝、雹(ひょう)が降らない事を皆で祈願しました。

南浦和地区は元々農家が栄えた村。

5月の第2週土曜日に宝性寺の天当・ひょう難念仏会が宝性寺本堂にて行われました。

現在はご自分のご家庭で食べる分のお野菜程度しか作られていないお宅ばかりとなってしまいましたが、その自家栽培のお野菜を奉納していただき、皆で日頃の感謝をいたしました。

元々農作物を守る為の願いが詰まった法要。
農家で生計を立てた方々の願いが込められた念仏講。

その願いが引き継がれ今日も法要が厳修されました。
本日ご参集のみなさまはもう法要の流れもお手の物。一心に念じながら大数珠を回していました。

ただこの宝性寺伝統法要の一つですが、元々五穀豊穣を軸とした信仰。

農作物を身近で栽培していない現代に、どのように引き継いでいくのかが今後の宝性寺の一つのテーマです。

そのように考えると、やはり信仰は農耕民族の日本人だったからこそ繁栄浸透したものが大きいのかもしれません。

今後、先輩方々のお知恵を借りながら、この天当ひょう難念仏会も更なる発展を考えていきたいと思っております。

みなさまのお知恵、ご協力、何卒よろしくお願い致します。

本日ご参集のみなさま、ありがとうございました。


南浦和 宝性寺 天当ひょう難念仏とは

お天気を願い、南無阿弥陀仏を皆で唱和し、太鼓と大証を叩き大数珠を回して農作物の豊作、そして雹が降らないよう祈願します。 

  
これは農家が多かった南浦和旧大谷場地区に古くから伝わる伝統行事です。 

南浦和が元々農家のみなさまが支えた土地というのが近年忘れていかれています。

現在、参加者に農家を生業とされている方もおらず、年々参加者は減少しておりますが、このような伝統は繋いでいくのがお寺の役目と感じ、今年も行います。

日本各地の共通な信仰を辿ると五穀豊穣を願う氏神信仰に結びつきます。
そこで土地の人々の繋がり、村まつり、しいては盆踊り等に派生しています。

皆でお天道さまに感謝する。

このようなチンドンチャンが、人と人の心を繋ぐ原点と信じて、今年も宝性寺の天当念仏・ひょう難念仏会は行います。